熱中症 水中毒

夏は体温調節のために汗をかきます。汗が蒸散する時に気化熱が奪われることによって体が冷却されます。十分な汗をかくためには塩分と水分が必要です。我々はついつい水分だけ取って、塩分の摂取を忘れがちです。麦茶、アイスコーヒー、アイスクリーム、スイカ、いずれも塩分がほとんど入っていません。水分だけ取って汗をかいているうちに血中の塩分濃度が下がってきます。血中に必要な塩分濃度が約10%下がると頭痛、吐き気、倦怠感が出現し、意識障害を起こしてきます。普段高血圧があって塩分を控えめにしていて、酷暑の中で塩分をとらなければいけないところで、頭を切り替えられないと、熱中症に陥りやすくなります。熱中症対策と思って脱水改善のために、文字通り水分だけ多量に摂りすぎると低ナトリウムが起きて意識障害をきたしますが、これは水中毒と呼ばれます。熱中症対策で好ましいのは経口補水液、スポーツドリンク、味噌汁、スープ、うどんそばラーメンをつゆまで飲むことです。冬場なら塩分の摂りすぎは健康に悪いますが、酷暑では頭を切り替えて塩分をしっかり取りましょう。ナトリウムが十分取れたら、次はカリウムの補充です。野菜ジュース、トマトジュースやバナナが補充に向いています。その次はマグネシウムです、豆腐海苔シジミアサリなどに入っています。

夏に屋外にいるときの必要水分量は1時間あたり、体重x10mlです。70kgの方は1時間700mlのスポーツドリンクか経口補水液が必要です。水あるいは麦茶、アイスコーヒーの場合は汗に必要なミネラルが入っていませんので、500mlの水分摂取に対して塩飴2ケの摂取が必要です。夏のゴルフ、海、山、モールで3時間屋外にいたら、70kgの方は2100ml、経口補水液にして500mlを4本必要で、麦茶を飲むなら塩飴8ケの摂取が必要です。 まとめ めまい、立ち眩み、気分不快で熱中症を疑って、涼しい場所に移動して、水で手足を冷やして、水だけ飲んでも良くならないときは、水中毒による低ナトリウムを伴う熱中症を疑って、スポーツドリンク、ラーメン、うどんそばのつゆを摂取することでよくなることが多いので早目に試してください。意識が混濁したら救急車を呼んで、塩分を含む点滴をしてもらいましょう。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋 2026/7/29)