熟年ゴルフプレーの体液管理、心臓管理
若い頃は心臓、血管、体液の余裕があります。余程の酷暑でなければゴルフのラウンド中にトラブルは起こらないでしょう。75歳を超えてくると、不整脈、失神などによる循環虚脱のリスクがありますので、自分をきちんと管理する必要があります。
プレー中に汗をかきますので塩分と水分の補充が必要です。1時間に必要な水分は、春秋の快適な日では体重x5、70kgの方で350ml、夏日は体重x10、70kgで700ml、炎天下高湿度の猛暑で体重x20、70kgの方で1400ml、3時間のラウンドで春秋1L(500mlx2本)、夏2L(500mlx4本)、猛暑4L(500mlx8本)のスポーツドリンクがハーフラウンドに必要です。まずは75歳以上の方は7,8月の猛暑ではコースのプレーは控えたほうが安全でしょう。
飲み物の種類にも注意が必要です。スポーツドリンク以外の飲み物では塩分糖質が足りませんので注意が必要です。コーヒーやお茶では塩分が入っていませんので塩分タブレットなどによる塩分補充が必要なことに加え、コーヒーお茶にはカフェインが入っていますので、利尿効果があり体液を減らす悪影響があり、夏日には体液補充に不十分な場合があります。糖質は一時的には塩分と同等の浸透圧供給をもたらしますので、コーラなら夏はゼロコーラではなく、糖質が入っているクラシックコーラの方が体液を保つのに有効です。塩分の摂取量は500mlの水分で必要な塩分は2gです、梅干しなら大きめ1ケ。塩飴なら4ケに当たります。塩飴は午前8ケ、午後8ケとれば安全でしょう。
トイレが忙しくなるのが嫌で水分を控える方は、夏のゴルフは危険ですから遠慮しましょう。トイレの回数を減らす八味地黄丸や泌尿器薬を用いたうえで十分な水分摂取をお願いします。
昼食時には十分な水分と塩分の摂取が必要です。夏は塩分や糖質を控えてはいけません。味噌汁と糖質の十分な摂取は午後のラウンドの体液の浸透圧維持に大事なポイントです。ビールは夏日には控えたほうが安全です。ビールによる利尿効果は午後の脱水の原因になります。
尿の色に注意しましょう、黄色かったら水分と体液の不足で失神などの循環虚脱のハイリスクですのでスポーツドリンクを摂取してください。
帰りに運転する方は、塩分とミネラルの不足で足がつってしまうことがありますので、芍薬甘草湯を持っていると安全です。
安全なゴルフライフのためには、狭心症、不整脈と心不全の評価が大事です。心超音波検査、ホルター心電図、運動負荷検査を利用して評価しておくことをお勧めします。
まとめ 熟年ゴルフライフには心臓循環管理、体液管理が重要です。天候にもよりますが、ハーフラウンドでスポーツドリンクを2-4本持っていくことが必要です。また普段から心エコー、1日心電図、運動負荷検査を受けましょう。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)

