体の向きで動悸がする

寝るときやかがんだときに、体の向きによって動悸を感じることがありますね。

心臓は右側に右心房、後ろに左心房、前に右心室、左下に左心室があり、心膜を介して下は横隔膜、前は胸壁、左右は肺と接しています。左心室は壁が厚くて丈夫で、周囲に接しても大きな影響はあまりありません。座っている時は左心室が横隔膜に乗っていて安定しています。あおむけでは、左心房が圧迫されます。右下では右心房が圧迫されます。前かがみやうつぶせでは右心室が胸壁にあたります。自分の弱い部分が圧迫されると、期外収縮という不整脈が出たり、動悸を感じやすくなったりします。

心臓を満たしているのは血液です。血液が十分あるときは、心臓の周囲に程よく接していますので動悸は感じにくいのですが。血液が足りなくて周囲にぶつかるようになると動悸を感じやすくなります。配達される荷物の隙間に新聞紙などが詰められているのは、ダンボールの向きによって中の荷物が壁にぶつからない為ですね。汗をかいて脱水状態にあると、血液の量が減りますので、隙間の新聞紙が少ない荷物の状態になって、小さくなった心臓が壁にドンと当たってドキドキしやすくなります。また、血液が少ないと心拍出量が減りますので、アドレナリンが出て、脈を速くして心拍出量を維持しようとします、すると脈が上がって動悸を感じやすくなります。

寝るときに右下で動悸を感じたら、左下になってみましょう。次に深呼吸して自律神経の興奮を抑えましょう。次に水分や経口補水液を摂って脱水を改善しましょう。脈を整えるミネラルはまず塩分、次にカリウム、マグネシウムです。味噌汁、スープ、経口補水液で

塩分を補充し、野菜、トマト、バナナでカリウムを補充し、豆腐、海苔、シジミでマグネシウムを補充しましょう。高血圧、脂質異常、肥満、糖尿病、狭心症、不整脈などの原因疾患を持っている方は十分コントロールしましょう。

動悸を起こしやすい状態は、自律神経が興奮している状態です。動悸がする方は煙草を控え、カフェインを控え、飲酒を控え、ブルーライトをカットし、適度の運動を心がけましょう。ミネラル以外では魚、大豆食品の摂取、十分な歯磨きがおすすめです。

生活習慣で改善しないときは、心臓に送られる刺激のシグナルであるβ刺激を減らす、アーチストやメインテートなどのβ遮断薬が有効です。他にジギタリスという脈を整える薬も有用です。

まとめ:体の向きで起きる動悸は、自律神経や心臓をとりまく環境の問題です。ミネラル、体液、生活習慣、基礎疾患をコントロールして、必要に応じてβ遮断薬などを利用しましょう。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋 2026/5/24)