左脚ブロックと言われたら

心臓の電気系統は、リズム取りの社長である洞結節、その指示を受ける房室結節、部長の指示を心室に伝える3本の伝導路である、右脚、左脚前枝、左脚後枝に分かれています。このうち左脚前枝、あるいは左脚後枝が障害を受けると、一時的あるいは慢性的に心電図変化が現れます。心室の3本の伝導路は3本とも切れると、心室への伝導が障害されて息切れや立ち眩みを生じて、ペースメーカーが必要となりますが、1-2本切れる場合には特別な自覚症状はありません。3本のうち一番弱いのは右心室を走行する右脚で、心臓の血の巡りの悪さ、喫煙、喘息など、肺に血流を送る右心室という場所に負担がかかるときに起こりやすいです。左脚はどちらかといえば丈夫な全身に血流を送るメインポンプである左心室の障害を意味しますので、意味合いはより深いといえます。最も心配するべきは心臓の虚血です。冠攣縮性狭心症のような遺伝要素が強いものから、喫煙、糖尿病などの生活習慣による労作性狭心症などを考える必要があります。他に左心室に影響を与えるのは、高血圧、喫煙、糖尿病、大動脈の弁膜症、心筋症、加齢などがあげられます。

左脚ブロックが指摘された場合は、胸部レントゲン、心エコー、ホルター心電図、運動負荷心電図などの検査を受けて、狭心症などの原因をしっかりと検査する必要があります。また、ご家族にペースメーカー、心筋梗塞、弁膜症、意識消失などのご病気の方がいないかを確認することが大切です。

原因が明らかになる場合は、高血圧の治療など、原因を除去することが大事です。明らかな原因が見つからない場合には、心筋の血行を保つ必要がありますので、心筋の血行を悪化させる習慣の除去が必要です。喫煙、コーヒー、飲酒、ブルーライト、睡眠不足、運動不足を避けて、野菜などカリウムの摂取、豆腐などのマグネシウムの摂取、魚食品と大豆食品の摂取、歯磨きの徹底、減量などを心がけて節制して、血行改善のためにEPAを摂取するのも一つの方法です。

まとめ 左脚ブロックはそれだけでは症状がありませんが、メインポンプである左心室心筋の変性や老化が進んでいることを意味します。まずは心臓の血の巡りが悪くないかを調べ、問題があれば問題を修正し、節制を心がけるようにしてください。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)