スポーツドリンクと経口補水液の違い

夏は塩分、ミネラル、水分を補充して、熱中症対策をしましょう。と言われますが、スポーツドリンクと経口補水液は何が違うのでしょうか?

糖質の量の違いです。スポーツドリンクは甘さによる飲みやすさのために砂糖を使って、スポーツドリンクでは約30gの砂糖が入っていて、さらにミネラルを多く加えることで、おいしさを感じる浸透圧を調整しています。一方、経口補水液では甘味料が入っていて、糖質の量は少なめになっていて、500mlに含まれる砂糖は約10gです。その他の飲み物では、コーラなどのソフトドリンクではほとんどミネラルが入っていない為に、砂糖によって甘さと浸透圧を調節しており、大体500mlに砂糖が50g近く入っています。

高校生、大学生までは体の代謝が盛んですので、スポーツドリンクが向いています。大人になると体の代謝が落ちますので、毎日スポーツドリンクを500ml飲むと月に1kg太ってしまします。社会人以降の方、お年寄りまでは普通に食事をする方は経口補水液を選んだ方が安全です。では大人がスポーツドリンクを選ぶのはどんな時でしょう、風邪をひいてご飯が食べられない、下痢がひどくて消耗している。このような時はスポーツドリンクを飲んで最低限のカロリーを摂取しましょう。

銘柄の話で恐縮ですが、ポカリスエットは紺色のラベルでスポーツドリンク、若い人向けです。一方大人向けはイオンウォーターで水色ラベルで経口補水液です。アクエリアスは若い人向けで砂糖が多く、アクエリアスゼロは大人向けです。OS1は大人向けの経口補水液で、若い人向けはありません。わからないときは裏のラベルを見て含まれるカロリーを調べてください。

甘い味が嫌いな方で塩分やミネラルを補充して夏バテ対策、熱中症対策をしたい方は、昆布茶、梅昆布茶、味噌汁、スープ、塩タブレットを摂取しましょう。

普段は血圧や腎臓で塩分を控えている方も、6月から8月の汗をかく季節には塩分、ミネラルの補充が必要ですので、適度な摂取で夏バテ対策、熱中症対策をお願いします。

まとめ スポーツドリンクと経口補水液では糖質量が違うことを理解して、自分や家族の状況にどちらが向いているかをお考え下さい。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)