新型コロナワクチンと副作用
新型コロナワクチンの副作用は局所の筋肉痛、頭痛、発熱、倦怠感、下痢、関節痛、腋の下のリンパの痛み、全身の移動性の痛み、などが多いようですね。最近は心膜炎や心筋炎が稀に起きることがわかってきました。心筋炎や心膜炎は心電図、心エコーや採血などで確認しますが、動悸、胸痛、息苦しさの方のうち数十人に1人の頻度のようです。動悸、胸痛、息苦しさが初めての方もいらっしゃいますが、以前にも同様の症状が出たことがあり、ワクチン接種をきっかけに強い症状が出た方が少なくありません。心電図、脈波、1日心電図で検査してみると、頻脈、心電図異常、末梢血行不良、冠動脈の収縮、神経の過敏などを起こされている方が多いようです。おそらくコロナワクチンは自律神経を強く刺激することで心拍、冠動脈、全身の血の巡りを不安定にするようです。もともと自律神経が乱れやすい体質という氷山がワクチンで水面上に頭を出したという感じでしょうか。
心臓を含めた全身の血の巡りと神経の過敏を改善するために、自分で気を付けることは、タバコ、カフェイン、深酒、ブルーライト、激しい運動を控えること、積極的に摂取したほうがいいのは、水分、カリウム(野菜)、マグネシウム(豆腐、海苔、海藻)、塩分(味噌汁、発酵食品)、経口補水液、ビタミンB(豚肉)で、十分な睡眠、適度な体操、保温を心掛けましょう。
内科的な投薬でできることは、EPAや葛根湯などを用いて血行を改善すること、β遮断薬などを用いて頻脈を改善すること、冠動脈の収縮を起こしている方には冠動脈を広げる薬を用い、過呼吸に類する自律神経失調からくる呼吸の問題には持続安定剤も有効です。胸壁痛、リンパ節痛、関節痛などには痛み止めで副作用が通り過ぎるのを待つことが必要です。
1回目のコロナワクチンの副作用で怖くなり、2回目のワクチン接種をためらう方は多くいらっしゃいます。おそらくコロナワクチンで起きる副作用はコロナウィルスに感染したときに強く起きる症状や後遺症が弱く出現していると考えるのが妥当でしょう。副作用が起きる方こそコロナ発症で重症化しやすいことが予想されますので、体調を整えながら2回目のワクチンを乗り越えていただくことを強くお勧めします。もちろん基礎疾患があるためにコロナのワクチンをためらっているという方も同じことで、コロナ発症時の重症化のリスクが高い方こそ、相対的にわずかなワクチンのリスクを乗り越えないといけません。自分が重症化しない為に、また重症病棟の9割を占めるワクチン未接種の患者となって医療負荷を増やさない為にも。
まとめ、コロナワクチンは自律神経を乱すことがありますが、体調を整えてワクチン接種を乗り越えていきましょう。