便秘は早めに対処しましょう
11月 24, 2024
女性ホルモンは腹部の筋肉の収縮を弱めるので、お腹に赤ちゃんができたときの張りを和らげます。男性は腹水がたまったりすると我慢できません。女性ホルモンは腸の収縮も和らげるので便秘になりやすく、逆に男性は下痢になりやすい方が多いです。便秘を放置しておくと数日で便の発酵が進み、下痢になって排便することが多いのですが、便秘で便が大腸に長くいることで、大腸憩室という大腸から飛び出したお部屋ができて出血の原因になったり、便中の発がん物質が長く接触することで大腸ポリープになりやすくなります。年齢が進むと大腸の収縮力や腹筋の収縮力が弱まるために排便困難になりやすいです。以前のブログでも述べたように降圧薬や利尿剤でも便秘になりやすく、ご高齢の方は降圧剤の必要な方が多いのも問題です。便秘薬は便を柔らかくするマグネシウム、大腸の収縮を強くするセンナを基本に、胆汁分泌や大腸の水分吸収のコントロールによる薬もあります。浣腸は過剰にいきむことを回避する事ができますので上手に使いましょう。強くいきむと腹圧が上がり、下半身からの血流がよどんで血圧が下がって顔面蒼白になって失神してしまったり、逆にいきんで力を加えることで血圧が上がって眼の中に星が回って脳出血一歩手前になる事があります。このような経験のある方は、野菜や海藻などの線維を多めに摂取して、薬による便秘の調節を心がけ、できれば浣腸を持ち歩き、出にくい時は消化器クリニックや病院で浣腸や便を取り出す摘便をしてもらうと不必要なトラブルを回避することができます。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)