胸の痛み 部位と原因
痛みの場所を、指で示せたら浅い場所、拳か掌でここら辺なら深い場所でしょう。浅い場所の痛みは皮膚、筋肉、筋膜、骨膜からの痛みで、深い場所の痛みは深部の筋肉、胸膜、心膜、心筋、大動脈、消化管などの痛みでしょう。体表の神経は場所について敏感ですが、体の奥の内臓の神経は場所がはっきりしないのが特徴です。例えば心臓の虚血の痛みは顎、歯、のど、肩、腕、胸、背中、上腹部など幅広い範囲に出ることがあります。痛みは神経が感じます。体の表面の知覚神経は細かく分布していますので指で指すことができますし、内臓の神経は部位を示す能力は乏しく、大体の部位しかわかりません。痛みの場所を押して痛みが強まれば、まず内臓ではなくて皮膚、筋肉や骨の周りから起きた痛みでしょう。
痛みを誘発する何かがありますか?風邪をひいて痛みが出る場合は、筋肉痛、関節痛、肺や心臓の膜、心筋からの可能性がありますね。深呼吸で痛くなるなら肺の膜や、肋間の筋肉や肋骨の骨膜などが怪しいですね。坂を上ると胸が痛くなるなら、心臓の酸素消費が増えて痛むわけですから心臓の筋肉かもしれませんね?夜眠っている時、タバコを吸ったとき、お酒を飲んだ後、ストレスがかかった時に痛くなるなら、自律神経が不安定なときに起きる冠攣縮と呼ばれる血管の平滑筋の痙攣による胸キュンでしょうか?
胸の痛みの原因を知るには検査が必要です。レントゲン写真、心電図、脈波による動脈硬化、採血、心エコー、1日心電図、運動負荷心電図などで原因を探ります。原因が確定できないときは、疑わしい原因を治療するニトログリセリンなどの薬剤を試して原因を調べることもあります。糖尿病をお持ちの方やご高齢の方など、人によって心臓が苦しがっていても痛みが出ないこともあります。胸の締付けや重さ、息切れ、動悸が胸の痛みの代わりに症状として出ていることもありますのでお知らせください。