自律神経を整える食生活

自律神経はその興奮によって、血管の攣縮をきたして、期外収縮や心房細動を誘発し、息切れ、締め付け、動悸、胸痛、脳貧血、心筋障害による陰性T波などの心電図変化を起こします。

さてこの自律神経を整え、血行を改善し、心拍を整える食生活はどのようなものでしょうか?

まずはカリウムの摂取です。カリウムは、野菜、野菜ジュース、トマト、トマトジュース、バナナ、など生き物の細胞に多く含まれるミネラルです。我々はよそ様の細胞に含まれるミネラルを摂取することで健康的に生きさせてもらっています。お酒やカフェインの摂取による利尿で、カリウム、マグネシウム、塩分が尿中に捨てれらますので、補充することが必要です。ブロッコリーなど緑の野菜は葉酸という神経に必要なビタミンを含んでいます。

次はマグネシウムです。カリウムと並んで細胞を元気にして、脈を整える大事なミネラルです。豆腐のにがり、海苔、アオサ、わかめ、シジミ、アサリなど海の食品に多く含まれます。心配な方はにがり液や便秘薬のマグネシウムで摂取することもできます。

さて次は魚食品です。もっともすぐれているのはEPAを豊富に含むイワシですが、お刺身、煮魚、焼き魚、どんな種類の魚でも結構です。リアルな魚が苦手な方は、練り物で大丈夫です。ちくわ、かまぼこ、はんぺん、チーカマ、魚肉ソーセージ、おでんの具など、いずれも血管内皮を安定化させるのに役に立ちます。肉を食べるときは脂身が良くないので、できるだけ赤身肉にしてください。豚肉はビタミンBを豊富に含みますので神経の栄養に必要です。

次は大豆食品です。豆腐、きな粉、枝豆、納豆、豆乳、おからなどがこれも血管安定に役立ちます。

油では、固形の油である、ラード、マーガリン、油を使ったポテトチップやクッキーなどは体に悪く、オリーブ油、ごま油、えごま油などが血管内皮の安定や抗酸化に役立ちます。

食品ではありませんが、歯周菌が増えると、腸に流れて腸内細菌叢を悪化させて自律神経を障害しますので、歯周病コントロールを心がけてよく歯を磨きましょう。おすすめは電動歯ブラシ、糸ようじ、マウスウォッシュです。

塩分は過剰に摂取すると血圧や腎機能に問題ですが、自律神経の失調、血行不良、脈が乱れやすい方には塩分摂取が不足していることが多いので、味噌汁、スープ、経口補水液などを積極的に摂取して、時々採血して塩分が過剰になっていないかを調べましょう。自律神経失調のある方は、減塩による降圧にはどちらかといえば不向きですので、適度な塩分摂取と必要に応じた降圧剤の使用をお勧めします。

まとめ:自律神経を整え、血行を改善し、脈を整える食品は、カリウム、マグネシウム、魚食品、大豆食品、オリーブオイルやごま油ですので積極的に摂取して、よく歯を磨いてください。塩分の過剰な制限は自律神経失調と相性が悪いので気を付けましょう。(2026/1/18 爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)