1日1食ダイエットにおける体液不足の注意

太りすぎは健康を害しますが、ダイエットでも健康の危険があります。1日1食ダイエットを勧めるDrもいますが注意が必要です。犬は1日1食、人間でも1日1食が無理ではありませんが慎重さを求められます。まず動悸、息切れ、胸痛、立ち眩みや失神をお持ちの方は体液の不安定で症状が不安定になりますので1日1食ダイエットはやらない方が身のためです。では1日1食ダイエットにおける注意点について考えていきましょう。

ダイエットするということは、基本的には体の脂肪組織を減らすことです。脂肪組織は体内に入った過剰な糖質、アルコール、脂質の貯蔵ですから、原則糖質、アルコールと脂質の摂取を控えることと、脂肪を燃やす運動を増やすことで、ダイエットできるということになります。食事量を減らすことでダイエットすると、糖質脂質以外のほかの栄養素が欠如しやすくなります。食事に含まれるほかの栄養素はタンパク、ミネラル、ビタミンで、栄養素以外では水分も含まれます。タンパクとミネラルは体液の浸透圧を維持するのに重要です。タンパク、塩分、カリウム、マグネシウムが足りなくなるとリンパ液や血液の量を維持することができずに、水分は尿中に放出されて血液やリンパ液といった体液を不足させます。体液の不足が軽度なら血管収縮によって循環は維持されますが、運動、入浴、緊張の途切れ、飲酒、疲労などによって血管収縮が維持されないと、血管の虚脱が起こります。血管が虚脱すると青ざめて、冷や汗、立ち眩み、めまい、立ち眩み、失神をきたします。1日1食ダイエットをする場合は、糖質、脂質以外の2食分の塩分、カリウム、マグネシウム、タンパク、水分を摂取する必要があります。1食分につき塩分2gは必要です、2gの塩分は塩飴2ケ、味噌汁1杯、イオンウォーター(ポカリは砂糖50g含むのでダイエットには向きません)、OS1やアクエリアスゼロでは500mlに含まれる量です。味噌汁では味噌に塩分、野菜にカリウム、お揚げや豆腐にマグネシウムが含まれますので理想的です。野菜ジュースはカリウム補充に有効で、ザバスのようなプロテインドリンクも最低限のタンパク摂取に有効です。1食抜くときは水分500ml、塩飴2ケ(塩分2g)、野菜ジュース、プロテインドリンクを摂取すればリスク少なくダイエットが可能です。

1日1食ダイエットの食事の際は、腹持ちの良い食事を意識しましょう。腹持ちが良いとは血糖が下がりにくいということです。糖質は食べたときは血糖が良く上がりますが、インスリンの影響により、食後1-2時間で急速に血糖が下がります。肉、魚、卵などタンパクなどでは食後に血糖は急上昇せず、急降下もしません。消化には時間がかかりますので血糖が長時間維持されて低血糖になりにくいのです。これが腹持ちが良いということです。ダイエットして1日1食の時に、待ってましたとばかりに糖質ばかり摂取するのは高血糖とその後の低血糖という飢餓状態を作り、体内の交感神経が不自然に興奮しますので不健康な状態になってしまいます。魚、練り物、赤身肉、卵など腹持ちの良い食事を摂取して、十分な野菜、塩分を含めたミネラルの摂取を心がけましょう。

まとめ:1日1食ダイエットでは水分、塩分を含むミネラル、タンパクの摂取が不足しがちです。体液の維持を意識しながら安全を心がけましょう。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)