採血結果の見方③ 電解質 鉄

電解質

Naは塩分です、塩分の取りすぎが高血圧の原因であることは広く知られていますね。低Naは意識障害を起こします。また塩分が少ないと血管内の体液が不足しますので、頭痛、立ち眩み、ふらつきなどを起こします。夏は塩分が不足すると熱中症になりますのでご注意ください。Kは野菜、果物、おかずに含まれます。細胞の主な電解質がカリウムですので他の生き物の細胞を食べるとKが上がり、不足すると夏バテ、不整脈、狭心症を起こします。重症腎不全の方ではカリウムは控えますが、少し腎臓が悪いといわれた方は生野菜を控える必要はありません。Mgは低いと筋肉のけいれん、不整脈、狭心症を起こします。豆腐のにがり、海苔、海藻など海産物に含まれます。

Fe血清鉄は血液のヘモグロビンを作る原料です。不足する方はブロッコリー、水菜、小松菜など緑の濃い野菜、レバー、シラスや煮干しがお勧めです。ほうれん草特に赤い根は尿路結石の原因になるシュウ酸が多いのでお勧めしません。Feは血中に鉄をどのぐらい持っているかの指標ですが、体内の鉄の貯蔵量の指標はフェリチンになります。血清鉄は48-200、フェリチンは4-340が目標です。血清鉄が財布の中身で、フェリチンは貯金のように考えるといいですね。鉄が30なら財布に3千円、フェリチン3なら貯金が3万円といった感じですね。クリニックで処方する鉄剤は鉄で50mg、サプリの鉄剤は8mgぐらいですので、鉄剤で腹痛や下痢などの副作用の出る方はサプリで摂取してください。鉄は食事に混ぜてしまえば副作用が出にくいので、副作用が出やすい方は試しに食間に内服を試してみてください。