トレッドミル運動負荷検査のすすめ
12月 1, 2020
坂で息切れ、喉や胸の締付け、年齢のせいにして放置してはいけません。狭心症、運動時の高血圧や頻拍
運動能力の低下などを疑う必要がありますね。
トレッドミル運動負荷検査(以下トレッドミル)で何がわかるのでしょうか?
1.まずは労作性狭心症です。これは加齢や動脈硬化の進行で起きる冠動脈の狭窄による狭心症です。心筋梗塞のリスク、カテーテル検査の必要性がわかります。
2. 次に運動誘発性の冠攣縮性狭心症の診断にも威力を発揮します。カテーテルでは問題ないのに胸の痛む方は冠攣縮が関与することが多いですね。
3. 次は運動時の高血圧、頻脈による症状です。運動時の血圧は個人差がとても大きく、普段120ぐらいの血圧の方が200ぐらいの血圧になってしまうことは少なくありません。自宅の血圧では正常でも、運動したときに知らず知らずのうちに心臓に負荷をかけていることがあります。また運動時に脈が速くなりやすい方は、薬の調節で坂が楽に登れるようになり、心臓が長持ちするようになります。
4. トレッドミルでは運動能力がよくわかります。心臓、肺と筋力がMETsという単位で示されます。基礎代謝が1METsでこの何倍の能力があるかを表します。あなたが日常生活や旅行をはじめ、ゴルフ、jogging、山登り、水泳などのスポーツが安全にできるかがわかります。
トレッドミルはルームランナーのような医療器械で、歩く速さや坂の傾斜を段階的に増やしつつ、血圧、脈拍数、心電図をモニターします。靴下と動きやすい服装が必要です。検査にかかる時間は約30分です。