肩こり

肩こりは頭を支える筋肉の緊張、血行障害、神経の緊張などにより引き起こされます。

現代の肩こりは、なんといってもブルーライトによる目の疲労からきている要素が強いでしょう。我々外来を担当する医師は、電子カルテを見続けています。以前は午後4時ぐらいになると肩こりと頭痛で辛くてしょうがありませんでしたが、ブルーライトをカットするようになってから肩こりと頭痛とお別れすることができました。PCを生業とする方はぜひブルーライトをカットしていただきたいですね。Windowsではスタートボタン→歯車マーク(設定)→ディスプレイ→夜間モード→一日中ブルーライトカット、おすすめは90-95%カットです。色がセピアになりますので色を扱う方は照度を落としてください。皆さまが大好きなスマホでは、iphoneでは、設定→画面の明るさ→nightshift(夜に青色をカットしてよく寝ましょうというモード)→1日中(10:30→10:29とか)、最も暖かい色、に設定してください。夜の車の運転も昔はハロゲンのような黄色のやさしい色が主流でしたが、今ではブルーライトリッチなLEDが主流で、おまけに当局がライトの上向きを指導している事や、過剰な光量やフォグランプ位置の上向きLEDを規制してないので、事故防止のメリットより、目の疲労の原因になって国民の健康をむしばんでいるのが残念です。家の電球は昼光色ではなく電球色にしてください。またゲームなどで興奮すると交感神経の興奮で瞳孔が開いてますます青色光線の被害者になりますのでご注意を。周りを暗くしてスマホを見るとこれも瞳孔が開きます。映画館は暗くして瞳孔を開かせて興奮させますが、テレビとスマホを見る時は周りを明るくして瞳孔が開かないようにしましょう。また就眠前1時間の青色光線は目を覚ませのシグナルになって、睡眠の質を落としますのでご注意ください。

次は筋肉の緊張です。物を見るときに首がぐらぐらしていると物が揺れて見にくいので、首を固定する必要がありますので、首と肩をつなぐ筋肉が緊張します。筋肉が緊張すると筋肉は乳酸を発生して硬くなります。また緊張した筋肉は筋肉の中を流れる血行を障害します。血流が悪くなると筋肉の乳酸の除去ができなくなって肩こりが起こります。筋肉の収縮をほぐすには適度な運動が大事です。歩くときに良く手を後ろに振ってください。首から肩甲骨までの筋肉が延ばされてコリがほぐれて血行が良くなります。

次は血行です。塩分を控えろとよく言いますね。塩分を控えると体液と血液量が減って血圧が下がりますので、成人の約半分の高血圧の方にはメリットがありますが、血液量が減ると肩、指、足先、頭皮など犠牲にされやすい末梢血行が悪化します。肩がこる方は塩分の控え過ぎにご注意ください。塩分控えないと血圧上がるとおっしゃいますね、40年前ならおっしゃる通りですが、現代は優れた降圧剤がありますので十分コントロールできます。肩こりをはじめとして、眩暈、体の痛み、しびれ、冷え性、脱毛、息切れ、胸の締付け、胸痛などが気になる方は末梢血行障害の可能性があります。適正な塩分摂取によって血液量を保ち、必要に応じて降圧剤を使用することが質の高い生活と健康保持につながると考えます。塩分摂取量に不安がある方は採血で塩分摂取レベルを確認してください。ちなみに自分のクリニックに来院している方は健康に気を使う方が多いためか、ナトリウム(塩分)の値が正常上限を超える方は50-100人に一人程度です。一方ナトリウムが正常加減を下回る方は10-20人に一人はいらっしゃいます。現在の日本は減塩の啓蒙が進んでいるのでこれ以上の塩分減量は必要ないように感じています。その他、血行を改善するには冬はエリマキなど保温が大事です。磁気が効く方もいらっしゃるようです。筋肉は15分動かさないと血行が悪くなりますのでPCや事務作業中は時々肩首を動かしてください。

次は神経の興奮です。自律神経の失調、交感神経の興奮は血流の悪化、筋肉の緊張、神経過敏を介して肩こりの原因になります。自律神経に悪いのは、煙草が最悪でxxx、飲酒とカフェインは利尿により体液ミネラルを尿中に出して△x、ブルーライトx、睡眠不足x、運動不足x、ストレスxです。眠れなかったら今の睡眠薬は安全なので薬飲んででも寝ましょう。運動は週3で汗をかきましょう、よく手を後ろに振って。自律神経と血行に良いのは、野菜(カリウム)〇、豆腐アオサシジミ(マグネシウム)〇、魚練り物大豆食品オリーブゴマ油〇、歯磨き(歯周菌が腸内細菌叢を悪化)〇、穏やかな精神環境です。神経を取り巻く環境にはビタミンも大事です。脚気という神経の障害がありますが、かつて日露戦争で亡くなった方の1/3は、白米だけを食べてビタミンBと葉酸を摂取しないために神経や心臓の障害を来しました。現代でも飲酒と糖質過剰の方はビタミンBを含む豚肉の赤身と葉酸を含む緑の野菜をしっかりとってください。

枕も時に問題のある時があります。寝返りを打って横になるときに枕が低いと首肩に負担がかかります。枕の下に毛布で微調整して快適に寝返りを打てるようにしましょう。

生活改善で良くならないときは、まずは血圧に注意しましょう。血圧の高い方は血管が締まって血の巡りが悪くなっています。血管を広げる種類の降圧剤を用いて、筋肉に血液を巡らせるようにしましょう。他に内科では血行を良くするEPA、体液を増やす葛根湯、筋肉のコリをほぐす芍薬甘草湯などの漢方、自律神経を穏やかにする安定剤、整形外科的には筋弛緩剤、カロナールなどの鎮痛剤、湿布や塗り薬などの炎症止めを用いることもあります。痛みが神経そのものからくる神経痛になっている方もいらっしゃいますのでタリージェなどの神経痛の薬が効くときもあります。

まとめ 肩こりは、ブルーライト、血行不良、運動不足、高血圧、ビタミン不足などで起こります。生活改善で治らない方は受診をお勧めします。(爽心会 心臓クリニック藤沢六会 磯田 晋)