家族の病気を知る事の大切さ
心臓、腎臓、脳など血管の病気を考えるときに、ご家族が何歳ごろどんな病気になったかを知る事はとても重要です。良いことも悪いことも親が持っている体質は半分の確率でお子さんに遺伝します。例えばあなたが女性だとして、あなたのお父様が65歳で心筋梗塞になったとします。女性は男性より6歳若く過ごしますので、娘様は71歳ごろに心筋梗塞に気を付けるべきでしょう。お父様が煙草を吸っていて、あなたが煙草を吸わないなら、煙草を吸うと7年早く老けますので、あなたは78歳ごろに心筋梗塞に気を付けなければ、という目安になります。血管つながりで、脳出血、脳梗塞、腎障害、心筋梗塞、狭心症、不整脈、ペースメーカー、心房細動、動悸、不整脈などをお持ちの方がいらっしゃる場合は、循環器について気を付けていく必要がありますね。一方癌家系の方がいらっしゃいます。お父様が肺がん、お母様が大腸がんをお持ちの場合は人より注意して検診、あるいは検診より詳しい検査を受けることでメリットがあることがあります。現在、我々の寿命を決めているのは、ガン、脳と心臓と腎臓のような血管の老化、そしてそのいずれも大丈夫な方は老化して肺炎などで命を落とします。ご両親に認知症のある方は血管に気を付けましょう。血管の老化で起きる認知症が半分以上と考えられます。ご両親が病気をお持ちでない方は、祖父母の病気に注意してください。またそのご病気になったご年齢が80台ならさほどの因子ではありませんが60-70台で発症する病気があった場合は1/4の確率でその因子をもらっているかもしれないと思って、検診やもう一歩踏み込んだ検査を受けてはいかがでしょうか。
命に影響のある病気は、症状のあるなしだけでなく、遺伝に依存する部分が大きいと考えられます。ご両親、祖父母の病気、ご兄弟の病気、病気発症年齢を把握することが自分の将来を知るうえで重要です。
