熱中症

熱中症とは

熱中症は高温、高い湿度、風がないなどの環境に加え、体内の脱水、ミネラルバランスの不良によっておきる高体温、体液の不足、主に塩分の低下によってめまい、立ち眩み、脱力、傾眠、けいれん、などが起きる状態です。30℃以上の気温、高湿度、炎天下が要注意ですが、熱帯夜も要注意です。

熱中症で起きる症状

熱中症で高体温になると風邪で熱の出ている状態と同じですので倦怠感が強く、代謝の増加により息切れが起こり、高熱になると意識障害やけいれんをきたします。熱中症で起きる塩分と体液の不足が低血圧による立ち眩み、脱力、意識レベルの低下を引き起こし、汗が出なくなるため熱中症が悪化してしまいます。また吐き気など消化器の状態が悪化しますので水分や塩分の補充を受け付けなくなると自分では修正不能となり点滴が必要になります。

熱中症をおこしやすい方は?

体の適応能力は年齢とともに低下しますので、若いころに炎天下で活動できたのと同じではいけません。特に高血圧の薬、中でも利尿降圧薬を内服している方、糖尿病の薬、中でもSGLT2と呼ばれる利尿効果の強い薬を内服している方は十分注意が必要です。もちろん若い方でも長時間の高温高湿度の屋外作業やスポーツはハイリスクです。また夜間でもエアコンをつけない状態ではリスクがあることにご注意ください。2日酔い、睡眠不足、病み上がりなどの体調不良もハイリスクです。

熱中症をおこしやすい利尿降圧薬

利尿降圧薬は体内の塩分を尿中に排泄することで塩分を減らし、また尿中に水分を排泄することで体液を減らして血圧を下げますので、汗が出にくくなります。夏に血圧が低めになったらドクターと相談の上で減量してもらうと熱中症予防につながります。

利尿薬:フルイトラン(トリクロルメチアジド)、アルダクトンA(スピロノラクトン)、ラシックス(フロセミド)、ルプラック(トラセミド)、ダイアート(アゾセミド)、ミネブロ(エサキセレノン)、セララ(エプレレノン)

熱中症をおこしやすい糖尿病治療薬

糖尿病の薬であるSGLT2は尿中の糖を増やして1日50gの砂糖を尿中に排泄することによって、約200kcal(軽くご飯1膳分)のカロリー減を行う優れた薬ですが、利尿効果があるため脱水、熱中症の原因になりやすいので注意が必要です。

糖尿病薬SGLT2:ジャディアンス(エンパグリフロジン)、カナグル(カナグリフロジン)、フォシーガ(タパグリフロジン)、スーグラ(イプラグリフロジン)、デベルザ(トホグリフロジン)

熱中症の対策

30℃以上の気温で注意しましょう。暑い日は表に出ない、無理なスケジュールを立てない、日傘をさす、屋外で距離が保てればマスクを外す、早めの休息、エアコンを積極的に使用する。エアコンで冷えて調子が悪くなる方はドライを多用する。経口補水液を十分補給する、扇風機を利用する、塩分接種する(屋外1時間味噌汁1杯、2時間ラーメン1杯、スープ1杯)、尿の色が濃ければ塩分と水分を摂取しましょう。

熱中症が疑われたら

水分やスポーツドリンクの摂取、エアコンのきいた場所に移動して、冷水などで手足脇を冷やし、塩分と水分の入った食事(ラーメン、そばうどん、スープ、味噌汁)の摂取しましょう、ビールやコーヒーは利尿効果があり逆効果です。

熱中症の改善が乏しければ

病院を受診ましょう。重症感があれば救急車を呼びましょう。病院で点滴をしてもらうと改善します。

まとめ

7月8月は熱中症の起こりやすいシーズンです。水分、塩分、ミネラルを積極的に摂取しましょう。普段塩分を制限している方は夏は制限しないでみそ汁などを積極的に摂取しますが、心配な方は採血して血中Na、K、Mgを調べておくと目安になります。